こんにちは。
心理カウンセラーの斎藤きよみです。
お盆に実家に帰るのをすっかり忘れていました。
お盆が過ぎてから、7年前に他界した父にご挨拶に行ってきました。
さて、今回は"ストレス対処法"について説明していきたいと思います。

目次
”ストレス対処法”について書こうと思ったきっかけ
カウンセリングをしていると、意外とみなさん自分のストレス対処法を意識していないことが分かってきました。
カウンセラー「ストレスがたまった時にはどんな気分になりますか?」
相談者さん「うーん…とにかくイライラします」
カウンセラー「イライラしたときはどんなことをしていますか?」
相談者さん「うーん…何しているんだろう…?」
こんな会話になることが、よくあります。
この記事を読んでくださっている皆さんも、覚えがあるのではないでしょうか?
ストレスがたまったことは覚えているが、何をして発散したのか覚えていない
自分には”ストレス対処法”と言えるものは無い気がする
”ストレス対処法”としてやっている運動にストレスを感じることがある
こんな時によく一緒に取り組んでいるのが、今回紹介する”ストレス対処法”を見つけるワークです。
”ストレス対処法”ってそもそもどんな種類があるの?
さっそくワークの紹介に!と行きたいところですが、”ストレス対処法”の種類についてご説明させてください。
”ストレス対処法”には3種類あります。
問題焦点型
情動焦点型
ストレス解消型
それぞれ詳しく説明していきますね。
①問題焦点型の対処法
ストレスの根源そのものに対して、それ自体を変化させて解決しようとする方法。
(例)仕事の依頼がメール1文で来たので、内容がよくわからずにイライラした。
⇒「その依頼は、具体的には~ということですか?」と確認をとり、ストレスを解消した。
②情動焦点型の対処法
ストレスの根源そのものに対してではなく、そのストレスに対する考え方や感じ方を変えようとする方法。
(例)仕事の依頼がメール1文で来たので、「私は嫌われているんじゃないだろうか…」と思って不安になった。
⇒「嫌われているのは事実かどうか」を考えてみたら「事実じゃないな」と思って、ストレスが減った。
③ストレス解消型の対処法
ストレスの根源そのものに対してではなく、そのストレスを感じてしまった後に、ストレスを発散させる方法。
(例)仕事の依頼がメール1文で来たので、前職でも同じようなことがあったことを思い出し、何もかも嫌になった。
⇒自分の好きなことであるピアノを弾くことによって、ストレスが減り、少しホッとした。
今回の記事は、③ストレス解消型の対処法のワークについてご紹介していきます。
ちなみに”ストレス対処法”は「ストレスコーピング」とも呼ばれます。
「コーピング」とは英語で「対処する・対応する」という意味になります。
私は「相手が分かりにくい言葉は出来るだけ使わないようにする」ということを信念にしているので、この記事では「コーピング」と書かずに「対処法」と表記しています。
【やってみよう】”ストレス対処法”を見つけるためのワーク
③ストレス解消型の対処法では、自分の好きなことやホッとすること、安心することを思い出すワークを行ないます。
このような図に書き込んでいくイメージです。

真ん中にいるのが自分、つまりあなた自身です。
そして周りの丸が、あなたにとっての”ストレス対処法”です。
ちょっと分かりにくいかと思うので、ここで私自身の例を出しますね。

私はこの5つのどれかを行なうと、心がホッとしたり安心したりして、ストレスが軽減されます。
例えば1つ目の「お風呂にもぐる」
これは私以外の人でやっている人を見たことはないのですが、耳を塞いで鼻から息をたっぷり吸った後、息を吐きながらお風呂の中に潜ります。
そうすると、息を吐くことに集中して、嫌なこと(=ストレスの根源)を一瞬忘れることが出来て、頭をスッキリさせることが出来ます。
私にとっては、一番の”ストレス対処法”です。
ちなみにこの5つの丸は、人によって全然違います。
参考までに、私の旦那さんの例も載せておきます。

夫婦でも全然違いますね。
こんな感じで、あなたなりの”ストレス対処法”を書き出してみてください。
書き出していくうちに「そういえばこれ最近やってないな」とか、「これなら今からでも出来そう!」とか、考えが広がっていくと思います。
ただ、大体の相談者さんは3つ目か4つ目ぐらいから「他に何があったっけ…?」と悩み始めます。
そんな時は、自分の休日の一日を振り返ってみたり、他の丸の中に書いたことを深堀りしてみたりしてください。
きっと出てきます。
”ストレス対処法”のワークで気を付けること3点
ここまでで「何をやればいいか分かった!よしやってみるぞ!」という方、ちょっと待ってください!!!
この丸に書き込むときに重要な視点が3点あります。
ありのままの自分でいられること
何の役割も担わなくてよいということ
心地よいと感じること
①ありのままの自分でいられることを書く
嘘をつかない状態の自分で出来るモノやコトを選んでください。
どんなに汚い部分も隠さずにいられる事が重要です。
(例)
✖パーティーに行くと無理に明るく振舞う人が「パーティーに行く」と書く
〇パーティーに行くと本来の明るい自分が出せる人が「パーティーに行く」と書く
②何の役割も担わなくてよいということを書く
仕事や家族関係など、役割があるコトを丸に書くことはできません。
何の役割を担わなくても許されるモノやコトを選んでください。
(例)
✖「娘の世話を焼く」⇒母親としての役割を担っている
〇「小さい子供の写真をTwitterで見る」⇒何の責任も役割も持たない
③心地よいと感じることを書く
「心地よい」は人によって違います。
心がホッとする
安心する
頭がスッキリする
虚無になれる
上記のような「心地よい感覚」以外にもたくさんの「心地よい」があると思います。
あなたなりの「心地よい」を考えてみてください。
(例)
✖ラーメンを食べると罪悪感が勝ってしまう人が「ラーメンを食べる」と書く
〇ラーメンを食べると罪悪感より幸福感が勝る人が「ラーメンを食べる」と書く
これらの3点を意識して丸を埋めてみてください。
3点それぞれ凄く難しいことを書いています。
よくわからなくなったら、一旦無視して書き始めてもOKです。
後から「これはどうなん?」と照らし合わせてみればOKです。
ちなみに、頭の中でできる人は書き出さなくてもOKです。
おわりに
最後まで読んでくださってありがとうございます。
最後の『意識すべき3点』が一番難しかったと思います。
「違いがよく分からない」
「これで合ってるの?」
「書いてみたけど手が止まった」
という方々は、もしかしたら「ストレス解消型」の対処法が向いていないだけで、他の「問題焦点型」や「情動焦点型」の方が合っているのかもしれません。
またいつか、「問題焦点型」や「情動焦点型」についても書いていきたいと思います。
Comments