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【講座レポート】『サポートネットワーク』で自分を助ける地図を作ろう。第2回心理学講座開催レポート

  • 斎藤きよみ
  • 4 日前
  • 読了時間: 4分

こんにちは。


先日開催された第2回心理学講座の様子をお届けします。


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今回のテーマは「サポートネットワーク」です。


前回の講座で「セルフケア」について学びましたが、セルフケアと言っても、自分一人だけで行うものではありません。


「人は人と支え合って初めて、自分を助ける(ケアする)ことができる」


今回は、自分を取り巻く環境や助けてくれる人たちを「見える化」するワークショップを行いました。



孤立を防ぐ「サポートネットワーク」とは?


生きづらさの中で一番つらいのは「孤立」や「孤独」だと言われています。


一人ぼっちでセルフケアを頑張るのではなく、「誰になら頼れそうか」「誰のことを思うと心が楽になるか」を図式化して、改めて意識し直すのが今回の目的です。


講師の斎藤と、受講生の方と一緒に、4つのステップで自分のネットワークを探っていきました。


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ワークショップ:あなたの「支え」を探す4つのステップ


講座では、実際に手を動かしてリストアップを行いました。


皆さんもぜひ、ノートとペンを用意して一緒に考えてみてください。



① ちょっとした関わりがあるのは誰?

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まずは、「ケア」と構えすぎず、挨拶や雑談ができる相手を思い出します。


人間でなくても、動物や場所でもOKです。


  • よく行くお店の店員さん

  • 近所のおじさん・おばさん

  • 散歩中に見かける猫や、道端の植物



Aさんの気づき

「近所のコンビニ店員さんや、近所の猫、カフェの店員さんなどがパッと思い浮かびました」
「深い話ができなくても『挨拶できる関係』も大事なサポートなんですね」



② いざとなったら助けてくれる人・機関

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次は、自分が本当に困った時にSOSを出せる先です。


人だけでなく、制度や場所も含みます。


  • 家族、親友

  • 病院の先生、行政の相談窓口

  • 匿名でつぶやけるSNSや、AI(ChatGPTなど)


ここでのポイントは、「この人は話を聞いてくれる」「この人はお金の相談」というふうに、役割を分けることです。


Bさんの気付き

「『サポート』って、もっと簡単に考えていいんだ」
「最初、弁護士さんとか行政とか、何かすごく大掛かりなものを想像していました」
「ワークをやってみて、『簡単なところから頼っていいんだ』『誰でもできることなんだ』という気づきがありました」


③ イメージするだけで心が温かくなる存在

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実在しなくてもOK。


思い浮かべるだけでホッとしたり、勇気が湧いたりするものは何ですか?


  • 推しのアイドルや俳優さん

  • 亡くなったお祖父ちゃんやお祖母ちゃん

  • 思い出の場所(神社や自然など)



Bさんの場合

「真っ先に出てきたのは『近所の神主さん』でした」

Cさんの場合

「好きなアーティストの曲や、離れて暮らす娘の存在を思い出しました」


④ サポートネットワークの完成

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①〜③をまとめて、自分を中心としたネットワーク図(地図)を作ります。


図にしてみることで、「落ち込んで真っ暗になった時」に、パッと見て頼れる先を思い出せるようになります。




参加者の声:ワークを終えて


実際にワークショップに参加された方から、ワークを通して感じたリアルな感想をいただきました。


改めて図にした時に、本当は頼れるところはたくさんあるんだなと気づけました 」
「本当に困ってどうにもならなくなった時には、助けてと言える準備ができているんだと思えるだけで、心が少し軽くなりました」
自分のネットワークを振り返ると、私は”事実確認”や”アドバイス”だけではなく、一緒に笑ったり『それは痛かったね』と共感してくれる“雑談”を求めているんだなと気づきました」
「自分の求めている関わり方が分かると、誰に連絡すればいいかも選びやすくなりますね」



講師からのアドバイス:「申し訳ない」をどう乗り越える?


ワークの中で、Aさんからはこんな切実な悩みも出ました。


「いざとなると『申し訳ない』が先立って、素直に助けを求められないんです」

これに対し、講師からは2つのアドバイスがありました。


  1. 「ごめんね」を「ありがとう」に変え

    • 頼った後に謝るのではなく、「聞いてくれてありがとう」と感謝を伝えることで、お互いに気持ち良い関係になります。


  2. 主語を「相手」から「私」に変える

    • 「(相手が)迷惑かな…」と相手を主語に考えるのではなく、「(私が)今つらい」「(私が)助けてほしい」と、自分を主語にしてSOSを出す許可を自分に出してあげましょう。




おわりに


一人で抱え込まず、いろいろな人やモノ、場所に分散して頼ること。


それが、長く健やかに生きていくための秘訣かもしれません。



参考



次回の心理学講座 次回は2025年12月4日(日)を予定しています。


生きづらさを抱える方が、少しでも楽に呼吸ができるような時間を作っていきましょう。

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