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斎藤きよみ

精神科で話を聞いてもらえると思っていませんか?

更新日:4月6日

こんにちは。

心理カウンセラーの斎藤きよみです。


明日は兄が人生初のボーナスで奢ってくれるらしいです。

たらふく食べてきます!


さて、今回は"精神科とカウンセリングの違い"というテーマについて説明していきたいと思います。





目次


この記事を読む前に

(要約:この記事だけを信じ込み過ぎないでね!)


この記事では心療内科やメンタルクリニック、精神科などのメンタル系の病院のことを「精神科」と記述しています。


心療内科と精神科は違うものですが、今回は分かりやすさを重視しています。


それから、この記事では”カウンセリング”と”精神科”の異なる部分をあげていますが、両方やっているお医者さんもいらっしゃると思います。


一概にこの記事が正しいとは思わずに、気になる病院があればご自身で電話してみるなり、初診で受けてみたりすることをオススメします。




”精神科で話を聞いてもらえると思っていませんか?”について書こうと思ったきっかけ

心理カウンセラーをやっていると、こんなお声を聞くことがあります。


「精神科に行ったけど、薬を勧められて終わった」


「精神科とカウンセリングって一緒じゃないの?」


「精神科でカウンセリングしてくれるんじゃないの?」


よくある勘違いです。


確かに精神科とカウンセリングって、混同しちゃいますよね…。



この記事を読んでくださっている方の中にはこんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。


「”カウンセリング”って言葉すら最近聞いてないし…」


「”カウンセリング”ってあれでしょ?中学校の時”相談室”とか呼ばれてたやつ…!」


こんな風に思ってしまうのも当然だと思います。


それだけカウンセリングや精神科が身近でない人がいるのだと思います。



確かに精神科で行なわれるカウンセリングもありますが、カウンセリングはもっと様々な場所で行われています。


そして精神科は医療機関なので、長い時間お話を聞いてくれるわけではないのです。




精神科は医療機関

医療機関とは、日本の法律で定められた医療提供施設のことです。


つまり病院や薬局などのことですね。


精神科の病院には精神の症状を診察・診断できるお医者さんがいます。


精神科の病院のお医者さんは、心が原因の身体の不調や、こころの不調そのものに対して”治療”を行ないます。


”お薬を出す”ということと”診断書を渡す”ということは、医療機関にいるお医者さんにしかできません。



精神科とカウンセリングの違い

さて、では医療機関である精神科とカウンセリングは何が違うのでしょうか。


代表的なものを3つピックアップします。

  1. 保険適用かどうか

  2. 問診の目的の違い

  3. 進め方の流れの違い


分かりやすいように一旦図にしておきます。




①保険適用かどうか

精神科の診療には健康保険が使えます。


カウンセリングは健康保険が適用されません。


一般的にカウンセリングでは1回1時間程度、6,000~10,000円程度の自己負担となります。


※例外として厚生労働省が定めた条件に当てはまる場合は保険適用となることもあります。



②問診の目的の違い

精神科では、最初に問診が行われます。


大体紙が渡されて、そこに成育歴や困っていることなどを書く場合が多いです。


その後、その紙をもとにお医者さんに診察してもらいます。


診察では、お医者さんが必要であると判断すれば、患者さんはお薬を処方してもらえます。


「あなたはうつ状態ですね。」など、診断を受けることもあります。


問診の目的は”病気の治療”です。


一方、カウンセリングでは最初にヒアリングが行なわれます。


紙に書く場合もありますが、口頭で聞いていくことが多いです。


その後、今困っていることや、悩んでいることを中心に相談にのってもらいます。


カウンセラーは診断はできないので、診断されることはありません。


カウンセリングの目的は”自分らしく生きるためのお手伝いをすること”です



③進め方の流れの違い

2番目の問診の目的の違いでも触れましたが、精神科とカウンセリングは目的が違います。


精神科の目的は”病気の治療”


カウンセリングの目的は”自分らしく生きるためのお手伝い”


目的が違えば流れが変わってくるのも当たり前です。


精神科とカウンセリングではこのような流れの違いがあります。




私個人として特に顕著だなぁと思っているのは、精神科の診察の時間と、カウンセリングでのお話の出来る時間の量の違いです。


精神科の診察は、最初は1時間ほど取ってくれますが、その後の通院では基本的に3~5分程度の時間しかお話しできません。


一方、カウンセリングでは約1時間みっちりお話をすることが出来ます。




※イメージ図です。



精神科を選ぶべきときはどんな時?

①ストレスや精神不調によって引き起こされる身体の不調がある時

  • 周りの人が悪口を言っている気がする

  • 疲れているのに夜眠れない

  • 誰かに後を付けられている気がする

  • 近所の人が監視しているように感じる

  • 些細なことにこだわって、何度も同じ確認を繰り返してしまう


②ストレスが関連する体の不調がある時

  • 人間関係のことで悩んでずっと気分が沈んでいる

  • 意欲がわいてこない

  • 朝、会社に行こうとすると下痢になってしまう

  • 胸がしめつけられる感じがする

  • 寝ても寝ても起きた時に疲労感を感じる



カウンセリングを選ぶべきときはどんな時?

  • 仕事にストレスを感じている

  • 仕事量が多すぎる

  • 不安の正体が分からない

  • 周りでメンタルを病んでいる人がいる

  • 発達障害で悩んでいる

  • 人間関係で困っている

  • 長いスパンでの傷つきがある (夫婦関係・虐待・親しい人との離別など)


厚生労働省の調査では、現在の自分のストレスについて「実際に相談した人がいる」と答えた人が74%でした。


しかし、実際に相談した結果「ストレスが解消したかどうか?」という問いに対しては「解消された」と答えた人は33%でした





身近に聞いてくれる人がいて、一時的に楽になったとしても、不安た心配を解消するのは難しいと考えられます。


そんな時は自分の状態に応じて、まずはカウンセリングを受けて専門家の分析などを聞いてみるのが良いかもしれません。




おわりに

最後まで読んでくださってありがとうございます。


正直、今回は書くのが大変でした。


「精神科」には様々な形態があります。


患者さんとたっぷり話をするために時間予約制にせずに、来た人順に診察をしていくお医者さんもいれば、健康保険の関係でとにかく回転させることを重視しているお医者さんもいらっしゃるからです。


今回は、回転重視のお医者さんが結構いますよー気を付けてねーという記事でした。


しかし、やっぱり一旦試してみないと精神科とカウンセリングの違いは分かりずらいです。


変なたとえをしますが、飛び込み営業もルート営業も同じ「営業」と呼ばれているのに似ている気がします。


やっている業務は全然違うのに、周りからは同じ「営業」としてみられる。


カウンセリングと精神科も同じように、やっていることが違うのに同じ「病んだ人が行くところ」というものとしてみられる。


もし「病院は診断されちゃうかもしれないなら先にカウンセリング受けてみようかな…」と言う方はぜひこちらへ



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