不登校ってそもそも何?
- 斎藤きよみ
- 9月12日
- 読了時間: 8分
こんにちは。
心理カウンセラーの斎藤きよみです。
最近禁煙を始めました。
最近の禁煙外来は飲み薬じゃなくてシールなのですね。
さて、今回は”不登校ってそもそも何?"というテーマについて説明していきたいと思います。

目次
この記事を書こうと思ったきっかけ
Xでこんなポストをしてみました。

「不登校とDV、どちらの方に興味がありますか?」と問いかけたところ、40票の内47.5%が不登校の子どもについてでした。
現在私は子どもの心理に関する学会に所属しています。
学会で学んだことや、院生時代に学んだことをみなさんにも共有したいと思っています。
カウンセリングを受けなくても情報が得られたらいいですよね。
ただ、今回の記事はめっっっちゃくちゃ入門の入門です。
論文で言えば、本文の序論にも載らないような前提情報のような内容です。
「そんなこと当たり前に知ってる」という方は、次に書く予定の記事「不登校の子どもの心理」「不登校どうしたら接したらいい?」にご期待ください。
さて、本題に入っていきましょう。
不登校ってそもそも何?
信頼できる記事にしたいので、今回は文部科学省の資料を主に参照していきたいと思います。
では「不登校ってどういう状態?」という事について定義を改めて確認していきます。
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不登校児童生徒とは…
「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」
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少し難しいですね。
つまり、不登校の子どもとは、病気・経済的理由以外の理由で年間30日以上欠席した子どものことです。
「持病があって40日休みました!」
これは不登校ではないという事です。
「うちの子は1週間も休んでしまった…不登校だ!」
これも違うという事です。
不登校については国が定めているので、親御さんが「不登校にしないでください」と言っても病気・経済的理由以外の理由で年間30日以上欠席すると不登校児童生徒となります。
ただし、曖昧な部分もあります。
曖昧な部分とは、以下のような不登校傾向がある状態です。
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・教室外登校…校門、保健室、校長室などには行くけれど、教室には行かない
・部分登校…基本的には教室で過ごすが、授業に参加する時間が少ない
・仮面登校(授業不参加型)…基本的には教室で過ごすが、みんなとは違うことをしがちであり、授業に参加する時間が少ない
・仮面登校(授業参加型)…基本的には教室で過ごし、みんなと同じことをしているが、心の中では学校に通いたくない、学校がつらい、嫌だと感じている
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このような状態は不登校には入りませんが「不登校傾向」といわれています。
では、次に不登校の増減を見ていきましょう。
不登校は増えているのでしょうか?
逆にICTの導入などにより環境が変わり減っているのでしょうか?
不登校は減ってる?
文部科学省が令和5年2月14日に発表した「不登校に関する基礎資料」を基に確認していきます。

「不登校児童生徒数は9年連続で増加し、過去最多となっている」と書かれています。
不登校の数は確実に増えていることが分かります。
資料は平成13年から令和3年までの推移なので、2年前までの調査ですが、令和2年から令和3年までの間でグンと伸びていることが分かります。
また、令和1年から令和3年までの小中学校における不登校の状況を比べた図を見ると、中学生の不登校の数が令和3年になって増加しています。

この30日以上欠席した不登校の子どものうち、90日以上欠席した子どもは55%という数字も出ています。
現在の不登校は30日~89日の欠席日数が一番多くなっています。
なぜ私がここまでずっと「不登校が増えている」ということについて書いているのか。
それは「不登校は誰がなってもおかしくない」ということを知ってほしいからです。
今、親世代になっている方々の時代よりも今は不登校が激増しているのです。
だから親になった今、子どもが不登校になったとしても変なことではありません。
「不登校のうちの子は何かおかしいんじゃないか…?」
「うちの子が不登校になるなんてあり得ない!」
「不登校になったあの子とは仲良くしちゃダメ!」
これらは親世代の思い込みです。
今は不登校が誰にでも起こり得ることなのですから。
なぜこんなに不登校が増えているのか。
不登校の理由についても見ていきましょう。
どうして不登校になるの?
不登校の理由は「これだな!!!」という風に断定出来るほど簡潔で明瞭ではないことが多いことを先にお伝えしておきます。
多くの場合、複雑で色んな要素が絡み合っていることがあります。
ただ、文部科学省の資料からある程度、不登校の理由を把握しておくことは出来ます。

分かりやすく%ごとにランキング形式にして確認していきましょう。
■小学校
1位…無気力、不安(49.7%)
2位…親子の関わり方(13.2%)
3位…生活リズムの乱れ、あそび、非行(13.1%)
■中学校
1位…無気力、不安(49.7%)
2位…いじめを除く友人関係をめぐる問題(11.5%)
3位…生活リズムの乱れ、あそび、非行(11.0%)
小中学校ともに「無気力、不安」と「生活リズムの乱れ、あそび、非行」が多いことが分かります。
小学校でも4位に「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が入ってきているので、いじめではないけれど、友達とのやり取りの中で不登校に至ることが多いことも分かります。
このデータは不登校の主となる要因を選択しているので、複数の要因が重なっている場合にどれとどれが関連しているかは分かりません。
ですが、子どもの実態を考えるのであればこれらの要素が絡みあっていることも考えられます。
例えば、このようなケースもあると思います。
「友達と言い合いになって(いじめを除く友人関係をめぐる問題)、朝起きれなくなり(生活リズムの乱れ)、このまま学校に行けないんじゃないかと不安になる(無気力、不安)」
最終的には「無気力、不安」が主ですが、最初は「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が要因だったことが分かります。
このように、要因は「これだ!!!」というものはなく、複雑に絡み合っていることが多いのです。
このような不登校の状況に国はどのような施策を展開しているのか。
不登校に対する国の施策
国は「誰一人残さない不登校施策の展開」という言い方をしています。
学校内外の協力・連携を強化することが記されています。
学校内外とは…
教育支援センター、教育委員会及び教育センター等教育委員会所管の機関、児童相談所、福祉事務所、病院、診療所、民間団体、民間施設、養護教諭、SC、相談員など
今後重点的に実施すべき施策としては、以下のものを挙げています。
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①誰一人残されない学校づくり
②不登校傾向のある児童生徒に関する支援ニーズの早期把握
③不登校児童生徒の多様な教育機会の確保
④不登校児童生徒の社会的自立を目指した中長期的支援
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4つとも全て大事な事なのですが、特に「③不登校児童生徒の多様な教育機会の確保」は親御さんたちにも知っておいてほしいなと思います。
今はフリースクールや不登校特例校などがあります。
「不登校だから勉強ができない」というわけではなく、不登校だから選べる教育の受け方があります。
親御さんとしては「こんなに学校に行かなくて勉強は大丈夫なのか」と不安になるかもしれませんが、お子さんがどんな状況だったら学校に行きたくなるかを一緒に考えて、教育機関と相談し、新しい学習の仕方を探してみてもよいかと思います。
少し難しい単語が多くなってしまいました。
この記事では抑えておいてほしい単語が多すぎるので、今回は「SC(スクールカウンセラー)」と「SSW(スクールソーシャルワーカー)」についてだけ覚えて帰ってください。
SC(スクールカウンセラー)とSSW(スクールソーシャルワーカー)は、文部科学省の資料を読んでいても当たり前のように略されていることが多いので、皆さんには知っていてほしいなと思います。
SC(スクールカウンセラー)とは…学校内に設置されている「相談室」などにいて、子どもの心理を専門とする先生
SSW(スクールソーシャルワーカー)とは…社会福祉の知識を持ち、子どもやその家庭を支援する先生

おわりに
今回は”不登校ってそもそも何?”ということをテーマに書いてきました。
少し難しいお話が多くなってしまって申し訳ございません。
不登校について記事を書く上で、どうしても前提条件を知らないと今後の記事が注釈だらけになってしまう気がしたので、今回は小難しい記事になってしまいました。
この記事を読んで、
「じゃあ不登校ってどういう流れでなるの?」
「不登校の子どもの心理は?」
「不登校の子どもにどうしたらいいの?」
という方は、次回もしくは次々回の記事をお待ちください。
ただし、このブログ記事では一般的なお話を中心に書いていきます。
個人的に、
「私も不登校だったんだけどその頃のことがずっと心に引っかかってる」
「うちの子が不登校で困っている」
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※基本的に、私は学校や教育センターなど、子どもを取り巻く環境にいる専門家を頼ることが良いと思っています。専門機関を頼れる方は一度自分の地域の専門機関を調べてみて下さい。もしくは学校に相談してください。ただ、そうもいかないという方のためにカウンセリングの枠を用意しています。
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公式LINEで一言「心理学講座希望」と言っていただけると斎藤から返信が来ます。
「不登校の子どもの心理」についてはまた今度書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考書籍&参考サイト
文部科学省資料



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