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【講座レポート】『ストレスって何?』ストレスの種類と対策を知ろう。第3回心理学講座開催レポート

  • 斎藤きよみ
  • 12 分前
  • 読了時間: 6分

こんにちは。


心理カウンセラーの斎藤です。


 先日開催された第3回心理学講座の様子をお届けします。


令和6年の厚生労働省の調査によると、労働者の約68%が日常的にストレスを感じているといいます。


強いストレス内容は「仕事の量」「仕事の失敗」「仕事の質」などで、現代社会においてストレスとの付き合い方を学ぶことは、もはや必須のスキルと言えるでしょう。


今回の第3回心理学講座では、「ストレスって何?」をテーマに、ストレスを分解し、具体的な対処法を考えました。




目次




ストレスを「分けて考える」という新しい視点


講座は、前回のテーマである「サポートネットワーク」の振り返りから始めました。


ストレスは「ストレッサー(原因)」と「ストレス反応(結果)」に分けて捉えるという視点が大切です。


Aさんの気付き

今まで、ストレスを漠然と『嫌な気持ち』として捉えていましたが、原因と結果に分けることで、こんなにも整理できるんですね


ストレッサー(原因)は4つのカテゴリーに分類することができます。

物理的ストレッサー

身体に直接影響を与えるもの

・暑さ、寒さ

・騒音

化学的ストレッサー

体内に取り込まれるもの

・化学物質

・酵素

生物的ストレッサー

生態的な刺激を与えるもの

・病気や感染

・炎症

心理・社会的ストレッサー

心に影響を与えるもの

・人間関係の悩み

・不安、怒り

特に現代人が最も影響を受けるのは、最後の心理・社会的ストレッサーが多いのではないかなと思います。




「結婚」も「昇進」もストレス?意外なランキング結果


「ストレスランキング」の様な、ストレッサーとストレスの強さに関する調査結果があります。


配偶者の死が1位、離婚が2位というのは想像できますが、なんと「結婚」が12位、「妊娠」も上位にランクインしているのです。


「良い出来事なのになぜ?」という疑問が浮かぶのは自然だと思います。


実は、どんな変化も、環境への適応にはエネルギーを必要とします。


嬉しいことであっても、生活の変化が大きければストレスになり得ます。



Bさんの感想

確かに、転職した時は期待と不安が入り混じって、夜も眠れなかったことを思い出しました。良い変化でもストレスなんですね



自分のストレス反応を知る重要性


次に講座でお話したのは、「ストレス反応」の3つの側面です。

心理面

・活気の低下

・イライラ

・不安

・気分の落ち込み

身体面

・体の節々の痛み

・頭痛

・肩こり

・不眠

行動面

・飲酒量や喫煙量の増加

・仕事でのミスや事故

・ヒヤリハットの増加

・引きこもり



Cさんの気付き

私の場合、ストレスを感じると喉と胸のあたりがパンパンになって、息が背中に入っていかない。食べ物も喉を通らなくなるんです

Cさんの身体感覚は典型的な身体面のストレス反応の影響だと考えられます。


自分がどのような反応を示すかを知ることが、対処の第一歩になります。



Cさんの感想

頭の中が悩み事でいっぱいになり、過去と未来を行ったり来たりして、『今ここ』にいられなくなる



「問題焦点型」と「情動焦点型」〜2つのコーピング戦略〜


コーピングには大きく分けて2つのアプローチがあります。


例えば、上司の暴言がストレッサーの場合。


問題焦点型コーピングは、ストレッサーそのものを変える、あるいは取り除く方法です。


例えば、職場の人間関係が原因なら配置転換を申し出る、夫婦喧嘩なら話し合いの場を設けるなど、状況そのものに働きかけます。


一方、情動焦点型コーピングは、自分の感情や反応をコントロールする方法です。


深呼吸、カラオケ、友人への相談、入浴など、ストレッサーは変わらなくても自分の気持ちを楽にする方法を選びます。



どちらが優れているということはありません。


状況によって使い分けることが大切です。




コーピングリストという「お守り」を作る


気軽に使えるものとして「コーピングリスト」の作成方法も紹介しました。



【参考:斎藤のコーピングリスト】

深呼吸する

ピアノを弾く

散歩する

カラオケで歌う

海を眺める

料理する

空を眺める

お風呂に入る

お気に入りの服を着る

好きなお香をたく

ペットを眺める

部屋の掃除をする

マッサージに行く

寝る

お菓子を食べる

動画を見る

これは、ストレスを感じていない平常時に、自分なりの対処法を20〜30項目リストアップしておくというものです。


リスト作成のポイントは以下の通りです。


  • 具体的で実行可能なこと

  • 短時間でできること

  • 低コストまたは無料でできること

  • 一人でできること

  • 職場でも家でもできること


参加者の方は「深呼吸」「好きな音楽を聴く」「温かい飲み物を飲む」「靴下を履き替える」「窓を開けて空気を入れ替える」など、様々なアイデアを出してくれました。


参加者さんの「ChatGPTに話を聞いてもらう」というコーピングも斬新だなと感じました。


最近だとGPTに話を聞いてもらっている方も多いのではないでしょうか。



AIを聞き役にするというのは、現代的で面白いアプローチです。


いざ人間を相手にするよりも、気軽に吐き出せることもあるかもしれません。




「アクティブ」と「休む」のバランス


コーピングのワークを行った後、Cさんが素敵な気付きを教えてくれました。


Cさんの重要な気づき

私、これまでストレス解消のために色々なことをやっていましたが、全部アクティブなものばかりでした。掃除したり、料理したり、運動したり。でも『体を休ませる』ためのアクションが全然なかったんです

『体を動かす』ことだけがコーピングではありません。


『何もしない』『ただ横になる』『ぼーっとする』という選択肢も、とても大切です。




身体からのアプローチ〜肩の上げ下ろし〜


講座の最後には、リラクゼーション技法も紹介しました。


肩を耳に近づけるように限界まで上げ、数秒キープしてから一気に「ストン」と落とす動作です。



これは筋肉の緊張と弛緩を意識的に体験することで、リラックスした感覚になる方法です。


「これなら職場でもできる」と言ってくださる方もいました。




講座を終えて〜参加者の声〜


講座終了後、参加者からは以下のような感想が寄せられました。


Aさんの感想

ストレスを分解して考えるという視点が新鮮でした。これからは『何がストレッサーで、私はどう反応しているのか』を意識してみます

Bさんの感想

問題焦点型だけでなく、情動焦点型も大切だと知れたことが大きかったです。完璧主義の自分には、『諦める』『距離を置く』という選択肢も必要だと気づきました

Cさんの感想

自分の感情を大切にすること、平気なふりをしないこと。これが今日一番の学びでした。コーピングリストをさっそく作ります



まとめ


第3回の心理学講座では、ストレスを「敵」として恐れるのではなく、きちんと理解し、適切に対処できる存在として捉え直せるようにお話しました。


「ストレッサーとストレス反応」という枠組みで整理し、「問題焦点型」と「情動焦点型」という2つの戦略を使い分ける。


そして平常時にコーピングリストという「お守り」を用意しておく。


こうした具体的なスキルを身につけることで、私たちはストレスフルな現代社会をより健やかに生きていくことができるのではないでしょうか。


次回の講座では「応用行動分析」がテーマとなります。


今回学んだコーピングの知識をさらに深め、行動変容につなげていく実践的な内容に出来たらいいなと思っています。

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