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人に気を遣うのって本当にダメ?

  • 斎藤きよみ
  • 5月31日
  • 読了時間: 8分

こんにちは。

心理カウンセラーの斎藤きよみです。


最近、やっと呪術廻戦を履修し始めました。

面白くて続きが気になって仕方ありません。


さて、今回は"人に気を遣うのって本当にダメ?"というテーマについて記事を書いていきたいと思います。




目次




”人に気を遣うのって本当にダメ?”について書こうと思ったきっかけ


最近カウンセリングで実際に聞いたお声にこんなものがありました。



「職場で同僚に気を遣ってしまう…」


「私と一緒に居て楽しいのかな…って友達に感じてしまう」


「姉に気を遣って疲れてしまう」



よくあることですが、どうやら人に気を遣うことがよくない!!と思い込んでいる方が結構な人数いらっしゃいます。


実際のカウンセリングでお伝えしたことに追加して、今回は書いていきたいと思います。




人に気を遣うことを具体的にすると、どんなことが当てはまる?



  • 職場の人たちに大きな声で挨拶できない

  • 夫に言いたいことを言えない

  • 先輩方のいう事を全て聞く

  • 納得できていなくても「YES」と答える

  • セクハラされていても「嫌です」と言わない



上記のような具体例はほんの一部です。


「人に気を遣う」という行動は、人によって全然違います。


でも、なんとなく違っても具体例に「私も!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。


多くの人は、家庭や職場、学校という社会の中で生きていくために「人に気を遣う」ということを無意識に行なっていることが多くあります




人に気を遣うのはなぜ?


簡単な言葉にすると、「生きるため」です。


人は家庭という小さな社会を基盤に、学校や職場という社会に出ていかなければなりません。


家庭でなのか、学校や職場でなのかは人によって違いますが、どこかの場所で生きていくために習得したスキルが、あなたの場合は「人に気を遣う」ということだったのだと思います。


例えば以下の様な例

  • 家庭で母親の機嫌を伺いながら、生きなければならなかった

  • 学校で友達の顔色を伺わないと、生きていけなかった

  • 職場でお菓子配りをしないと、変な目で見られるから生きていけなかった


簡単な例を出しましたが、このようなことが要因としてあります。


その上で「人に気を遣う」ということを「生きるためのスキル」として習得してきたのです。


※本当は、元々の性格や環境、様々な要因が複雑に絡み合って「気を遣う」というスキルが発動されていることが多いのですが、今回は環境要因のみを具体例として出しています。





人に気を遣うメリット・デメリットは?


「人に気を遣うのをやめたい」と思っていても中々変えられないことがよくあります。


それはなぜか。


自分を変えない、ということにメリットがあるからです。



ではここで人に気を遣うことのメリットとデメリットを考えてみましょう。


例えば、家庭で母親の機嫌を伺っていないと生きられなかった人の場合。




分かりやすいように簡単な図にしました。


気を遣うとメリットがある…お母さんに殴られなくて済む

気を遣うとデメリットがある…お母さん以外の人にも過度に気を遣う


この具体例だと、行動を中々変えられないことと、困りごとが分かりやすいのではないかと思います。



行動を中々変えられないのはなぜ?

…生きるスキルとしてメリットがあるから。


困りごとは何?

…お母さん以外の人にも過度に気を遣って疲れるから。




人に気を遣うのって本当にダメ?


ではここでテーマに戻って来ましょう。


少し難しいお話になってしまいました、ごめんなさい。



ここまでであなたはどう感じたでしょうか。


人に気を遣うのはダメ?

それとも人に気を遣うのはダメじゃない?




結論、私がカウンセリングをしていて思うのは、ダメではないということです。



人に気を遣うのは、

あなたが今まで頑張ってきた証拠であり、

生きるために習得してきたスキルであり、

メリットのある行動なのです。



じゃあ、メリットがあるからといって困りごとを放っておいていいのか。

それはまた別のお話ですね。


続きで説明したいと思いますが、


まずはこれまで人に気を遣って生きるというスキルを自然に習得していた自分に言ってあげましょう。





「よく頑張ってきたね。」





「人に気を遣ってるなぁ」と感じた時に気を付けること3つ

今回は”人に気を遣うのって本当にダメ?”ということをテーマに書いてきました。


さて、ここまで読んでくださった方の中には


「そんなこと分かってる!じゃあどうしたらいいの!?」と思った方もいるのではないでしょうか。



3つだけ、気を付けることを紹介させてください。

初級編です。


  1. 自分にとってのメリットとデメリットを理解し労う

  2. どんな時に、誰に、気を遣っているか観察する

  3. 気を遣うことによる疲れ度合いを把握する




①自分にとってのメリットとデメリットを理解し労う


メリットとデメリットについてはもう解説しましたね。


気を遣うということは、あなたが生きるためにメリットがあると思って習得したスキルです。


気を遣うということが、あなたにとってどんなメリットがあるのか。

そしてどんな困りごとをもたらすのか。


少しずつ整理していきます。



整理できたら、目一杯自分のことを労いましょう。


「よく頑張ってきたね。」

「自然と習得してきたなんて凄いね。」



ここできちんと整理して労うことが、次のステップに進めるかどうかのカギになります。


労わずに「このままじゃダメだ!自分を変えなきゃ!」と思っているだけでは、ただ苦しくなってしまいます。


自分の首を絞めることにもなります。



自分が踏ん張って生きてきたことを、まずは受け止めてあげてください。




②どんな時に、誰に、気を遣っているかを観察する


自己観察は必須と言っても過言ではないと私は思っています。


気の遣い方は人それぞれです。

あなたがどんな状況で気を遣っているのかを観察しましょう。


観察がある程度出来てきたら、図にして整理していきます。


もう少し詳しくすると、こんな感じの図で整理するとよいかなと思います。




※この図を作成するのは少しコツが必要なので、

ご自身で行なう場合にはオレンジの背景の「いつ、どこで、誰と、何があった?」の部分だけでもよいかもしれません。



なぜ観察が必要か、と思いますよね。


それは、観察をしっかりしないと今後どのように対処していけばいいかが、分からないからです。


どのように対処していけばいいかわからないと、頑張る方向を間違えてしまうことがあります。


厳密には間違いはなくて、遠回りになるだけなのですが。


ただ、この記事を読んでくださっているあなたには、

遠回りをしながら自分の苦しさを募らせていくようなことはしてほしくないなと思って今、記事を書いています。



③気を遣うことによる疲れ度合いを観察する


さて、②と同じくまた観察が出てきました。


今度は同じ観察でも、少し取っ掛かりやすい観察かなと思います。


気を遣うと、それだけ相手に意識を集中させているので心は疲れます。


もちろん「はぁ?疲れねーよそんなんじゃ」という方もいらっしゃるかもしれません。


そんな方向けの記事はまたいつか書くとして。。。



大多数の方は、気を遣うと心が疲れます。


分かりやすい具体例を紹介します。


例えば友達とテーマパークに行ったとします。



友達とは仲良しで、大学時代からの友達。


テーマパークにその友達と行くのはとても楽しくて、帰ってきてからも余韻に浸っていました。


ただ、同時にたくさん歩いた身体的な疲れと、謎の心の疲れがドッと来ました。


この「謎の疲れ」が、気を遣ったことによる心の疲れであることが多いのです。



つまり、楽しいイベントでも疲れるには疲れるのです。


では、楽しくないイベントならどうか。

もっと疲れます。


ただ、楽しいイベントの後と、楽しくないイベントの後の疲れでは、また度合が違うと思います。



この違いを観察していただきたいのです。


自分が昨日、どれぐらい気を遣って、今日はどれぐらい疲れているのか。


10点満点でどのくらい疲れているかを数値化してみても良いかもしれません。




テーマパークの次の日の疲れを3点としたら、

お母さんと出かけた次の日の疲れは8点だなぁ。。。


などのように、数値化してみてください。



少し長くなってしまったので、まとめておきます。


人に気を遣った時に気を付けること(初級編)

  1. 自分にとってのメリットとデメリットを理解し労う

  2. どんな時に、誰に、気を遣っているか観察する

  3. 気を遣うことによる疲れ度合いを把握する


出来る範囲で無理せず振り返ってみて下さい。


ここまで読んでくださってありがとうございました。



「自分1人ではやっぱり難しい!!」

「やってみたけどよくわからなかった!!」

「1人でやるのは面倒くさい!!!」


という方は初回500円でカウンセリングを行なっているのでお気軽にご連絡ください。


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