在宅ワーカーの孤独と不安を減らす“メンタル習慣”
- 斎藤きよみ
- 7月14日
- 読了時間: 6分
目次
はじめに
今回は、在宅で仕事をしているフリーランスの方や、テレワーカーの方に向けて書いています。
特にその中でも孤立感が強い方向けです。
ただ、今は苦しくないけど孤独感を強く抱いていたことのある方や、未来が心配な方にも読んでいただけたら予防にもなるかなと思っています。
また、在宅ワークをOKとしている会社の偉い方々にも覗いていただけると、在宅ワーカーの気持ちを分かっていただけるかなと思います。
今回はWHOや内閣府など、様々な文献を参考にしていますが、この記事で全てに触れると膨大な情報量になるので参考という形で書いていきます。
気になる方はご自身でも調べることをおすすめします。

在宅ワーカーの孤独と不安を減らす”メンタル習慣”について書こうと思ったきっかけ
最近カウンセリングで実際に聞いたお声に、こんなものがありました。
「リモートで話す相手がいない…」
「なぜか最近、孤独感を抱いてしまいます」
「人と話していなさ過ぎて不安です」
在宅ワークで孤独感?不安?そんなのしょうがないじゃん!
そう思う方もいらっしゃると思います。
ただ、在宅の孤独感や疲れ、不安は多くの影響を及ぼします。
実際のカウンセリングでお伝えしたことに追加して、今回は文献を参考にして書いていきたいと思います。

孤独を感じているのは自分だけ?
誰かと話したい
毎日がもうしんどい
孤独感に耐えられない
1人でいると不安でしょうがない
上記のような気持ちはほんの一部です。
孤独を感じている方はたくさんいらっしゃいます。
在宅ワークで感じる孤独やリモート疲れ、不安は「主観的な気分」だけではありません。
心身のストレスや自律神経のバランス、生産性まで広く影響します。
様々な文献では、孤独の実態が明らかになりつつあります。
内閣府の全国調査では、20~50代の在宅勤務者で「孤独感が強い」と回答した割合が対面勤務者に比べて、より優位に高いことが示されました。
さらに、職場での孤独感は、離職意向、業務パフォーマンスを低下させることと関連していることが確認されています。
つまり、在宅ワークで孤独を感じているのはあなただけではないのです。
そして、WHOは職場での孤独感を主なストレス要因とし、メンタルヘルス向上には「組織的な社会的支援策」が不可欠と勧告しています。
さて、難しい話はここまでです。
あなたがきっと知りたい事、「じゃあどうすればいいの?」について書いていきます。

バーチャルで交流する”つながり習慣”
オンラインでの定期的な交流や、共同作業時間が孤独感の防止に有効だという考えもあります。
私も友達と通話をしながら、「30分だけ静かに一緒に集中しよう!」ということをしていたこともありました。
話すのが目的の友達と通話してしまい、作業に集中できず失敗したこともありました…。
もし実践するのであれば、同じ目的を持った友達がよいですね…。
実際にやってみる時は、以下のステップで実践することで孤独感が和らぐこともあるとされています。
①毎朝15分の”チェックイン”で目標共有
カレンダーで平日同じ15分枠をブロック
短時間でも毎日続ける方がタスクを進めやすい
今日やる3つの最重要タスクを出す
昨日の仕事を振り返る
詰まっている課題を出す
立ったままorカメラONが望ましい
②50分集中+10分雑談を1セット
50分+10分ルールでタイマーをセットする
バーチャルコワーキングを利用する
10分間は業務外の話をする
集中時間を共有し、割り込みを減らす
③終了後、30秒でチャット共有し、見える化する
TeamsやSlackの専用スレッドで「終了」と即時共有
達成行動が定着しやすい
完了タスク、次のタスクという2行で十分
モチベーションが上がることもある
上記のそれぞれは一つの案として書いています。
自分に合うもの、会社の方針に合うもの、集中スタイルに合うものを選んで使ってくださいね。

自律神経を整える”休憩習慣”
①呼吸を整える
7秒鼻から吸う
1秒止める
7秒口からストローでふーっと吹くように吐く
無理しない程度で自分のやり方を見つける
②肩の上げ下げ
椅子に座って腕はダランとぶら下げる
肩をぐーーーーっと耳元まで近づけるように上げる
「もう上がらない!」と思ったらもう少し上げる
肩をストンと一気に下ろす
③目のエクササイズ
体全体を安定させる
頭を動かさずに目だけを左右にゆっっっくり動かす
無理のない範囲で左右に動かす
左右のどちらかで違和感があるポイントをじっと見つめる
目が疲れてきたら目をまっすぐ前に戻す
目を休ませる
④バタフライハグ
腕をクロスさせて胸にもっていく
左右を交互にトントンと刺激する
2分間続ける
もしできるなら「自分が安心できる空間ってどんな空間だろう?」とイメージしながら出来るとよい
2分経ったら深く深呼吸を1回する

⑤TSプロトコール手動
肋骨の辺りを左右交互にトントンと刺激する(左右で1回カウントで20回)
深呼吸1回
バタフライハグ(上記④)(左右で1カウントで20回)
深呼吸1回
首の後ろか横を左右交互にトントンと刺激する(左右で1回カウントで20回)
深呼吸1回
頭を左右交互になでる(左右で1回カウントで20回)
深呼吸1回

上記のような方法で重要なのは、まずやってみること。
次に、実際にやってみて、自分の心や体にどんな変化が起きているか感じ取ること。
「なんか眠くなってきた」
「なんとなく息が吸いやすい」
「なぜか涙が出てきた」
なんでもいいのです。
その変化を感じ取り、自分への理解を深めることが重要です。
余談ですが、自律神経を整えた方がいいのかもしれないなぁ…と私がカウンセリングで感じた時は、ポリヴェーガル理論というものを参考にすることが多いです。
(※カウンセラーはお医者さんではないので診断はできません)
簡単にざっくり、本当にざっくり言うと、交感神経と副交感神経のお話です。
理論についてはまた別の記事で書きたいと思います。
おわりに
今回は在宅ワーカーの孤独と不安を減らす“メンタル習慣”ということをテーマに書いてきました。
今回紹介した方法は、ご自身で出来る方法です。
ただ、孤独もしくは不安が週3回以上・2週間以上続き、日中の生活に支障が出ている場合は専門家へ相談するようにして下さい。
そこまでではない場合でも、気になる方は一度でいいので専門家を頼ることをおすすめします。
当カウンセリングオフィスで出来ることとしては、以下のようなものがあります。
孤独という考え方のクセに向き合うこと
孤独や不安を実生活に関係ない第三者(カウンセラー)に話してみること
今回紹介した”休憩習慣”の他のもので、よりあなたに合った休憩の仕方を学ぶこと
もし一人では難しいと感じた場合は、私でなくてもいいので専門家に吐き出してみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。