研修発表レポ「子ども目線で相談までの流れを考えよう」
- 斎藤きよみ
- 6月18日
- 読了時間: 5分
こんにちは。
心理カウンセラーの斎藤きよみです。
最近暑すぎてぐでーんとしています。
皆さんも体調にはお気を付けくださいませ。
さて、今回は以前の研修会で発表してきた時の報告レポートです。
発表してきたテーマは”子ども目線で相談までの流れを考えよう”という事についてです。
目次

研修会で発表した経緯
カウンセリングに関する学会の研修に2年前から参加しています。
1年前にも1度発表したこともあり、他の先生から
「斎藤さん、また発表してみない?」
と声をかけていただきました。
特に何も考えず「はい!頑張ります」と答えました。笑
そして怒涛の資料作り…。
研修で講師をするということは中々体験したことがなかったので大変でした。
打ち合わせに付き合っていただいた先生方にも、
参加してくださった先生方にも感謝しております。
発表した内容の概要
今回の発表は3部構成で進めました。
初めて子どもが相談するまでの流れは?
相談するまでの子どもの気持ちは?
相談までの”子ども”と”相談”の接点は?

研修に来てくださる方は学校の先生が大多数でした。
学校現場に沿ったような形にして、ファネルやカスタマージャーニーを使いながら、子どもが初めて相談に来る時に出来る工夫を考えました。
ワークは3部構成のそれぞれで1つずつ行いました。
初めて子どもが相談するまでの流れは?→ファネル
相談するまでの子どもの気持ちは?→カスタマージャーニー
相談までの”子ども”と”相談”の接点は?→カスタマージャーニー
このような形で改めて相談(カウンセリング)について考える会にしました。
1つ目「子どもが初めて相談するには?」
まず、こんな質問をしてみました。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
子どもが相談に来るまでのハードルを考えた事はありますか?
・はい
・いいえ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
多くの先生方が「はい」と答えて下さいました。
お一人だけ、「あまり考えたことがなかったかもしれません」と勇気を持って答えて下さったことがとても印象的でした。
実は、子どもが最初に相談に来るまでのハードルを考えることが初回面接のカギになることが多々あります。
初回面接で、大人側が、子どもに対してどれだけ配慮出来るかが勝負だと私は考えています。

そして、ここから解説パートに入ります。
子どもが相談するまでの流れをファネルで説明しました。
ざっくりですが、
「認知→興味関心→情報収集→相談」という様に、上から下に流れていきます。

困っている子どもは、「困った!よし相談だ!」という風にはならないということを改めて知ってほしかったという意図があります。
さらに数字を当てはめて、以下の図のどの移行が課題点か?という問題を出しました。

この問題で私が意図してた答えは、「認知」という段階から、「興味関心」までの間に課題感があるという答えでした。
認知をしている子どもが240人いるにも関わらず、興味関心までの移行率が10%で24人になっているのが課題であるという事です。
ただ、この問題を出してよかったなと思ったことがあります。
「ファネルってものがあるんだ~へ~」で終わらずに、
「どこに課題があるのか?!」「自分の学校でこの状況だったら…」という風に先生方が考えて下さったことに意味があったと思います。
2つ目「相談するまでの子どもの気持ちは?」
相談するまでの子どもの気持ちがどのように動くのかについて、具体的に考えるワークを行ないました。
図としては横軸はファネルの上から下への流れが左から右になっています。

気持ちを考える時には、子どもが「相談室について」のプリントをもらった瞬間(認知した時)にどんな気持ちになるか、などを考えました。
オンラインでの研修だったので、他の人の意見も見られるようにスプレッドシートに記入していただき、ピックアップして紹介しました。
後から参加した先生方が振り返れるようにという意図も込めてスプレッドシートを使いました。
3つ目「相談までの”子ども”と”相談”の接点は?」
最後のワークとして、相談に来るまでのきっかけについて考えました。
以下の図の赤い部分です。

気持ちを考えたことを無駄にしないように、子どもの不安を解消する接点や、子どもの疑問を解決する接点を考えるワークにしました。
例えば、情報収集の段階の気持ちの部分で「何やってるかわかんないなぁ」と子どもが思っているなら、接点(きっかけ)の部分では、「相談室のリーフレットを掲示板に貼っておく」などを書き込みます。
多くの先生方が、様々な接点を考えて下さって、嬉しかったです。
このワークは答えがあるものではなく、考えること自体に意味がある物だと思っていたので、少しでも伝わってくれていたら嬉しいなと思います。
おわりに
先生方が考えて下さったものを本当は載せたいのですが、それは難しいので、私が考えていた一例を載せて終わりにしたいと思います。

学校現場でもしかしたらこんな感じになるんじゃないかな、ということを書きました。
実際に先生方にワークをしていただいたときにはもっとたくさんの意見が出てきて興味深かったです。
今回の記事はあくまでレポートなので、口頭発表の資料をそのまま使っていることもあり、わかりにくい部分もあったかと思います。
それでも最後まで読んでいただきありがとうございました。
Comments